三七味噌

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発酵と腐敗

味噌も含め発酵食品には様々な種類がありますが、醗酵と腐敗の違いを聞かれると難しいと思います。簡単に説明すると、食品が微生物によって分解された結果が人間にとって有益な成分であれば醗酵。有害なら腐敗ということになります。発酵も腐敗も微生物が分解するプロセス自体は同じです。他の例を挙げると益虫と害虫も人間の主観による定義なので似たような関係になります。麹は「ニホンコウジカビ」というカビの仲間です。カビという言葉からは良いイメージが沸きにくいですが、麹は味噌や甘酒の原料で、人間にとって有益なカビです。麹菌の持つたくさんの酵素は大豆のたんぱく質やデンプンを分解してアミノ酸やブドウ糖を生成します。塩には雑菌の増殖を抑える働きと酵素作用を制御する働きがあるので、熟成しても保存が効くのは主に塩のおかげということになります。ただ、塩を入れすぎてしまうと醗酵に必要な酵素の働きまで止めてしまうので、きちんと醗酵させるためには決められた範囲内の塩分濃度が必要になります。味噌の起源にはいくつか説があるようですが、1300年以上前に中国の「醤」が日本へ伝わり「未醤」から「味噌」へ変化したという説が有力です。原材料はとてもシンプルですが、腐敗ではなく醗酵へ導かれて現在まで伝わっている味噌。今では当たり前のようにレシピが存在しますが、醗酵と腐敗は紙一重で長い歴史があることを考えると味噌に対する見方が少し変わってくるかもしれませんね。

無添加 極みだし

お味噌汁を作るとき、しっかりだしをとっていますか?だしはお味噌汁の味を引き立てる縁の下の力持ちです。だしだけで美味しく飲めるものには様々な調味料が入っていますが、本物のだしは主役を引き立てる存在、素材の旨味成分です。今回は”一杯のお味噌汁をもっと美味しくお召し上がりいただきたい”そんな素晴らしいコンセプトで商品化された極みだしの特徴をご紹介します。① 希少な鹿児島県産「まぐろ節」を贅沢に使用より上品に、くせ無くすっきりとした仕上がりになります。② 食塩不使用(砂糖も不使用)味噌には食塩が含まれていて、仕込みの段階で塩分濃度を計算して配合しています。三七味噌は米味噌の中でも甘口の部類に入る塩分を控えた味噌です。お味噌汁の美味しさを引き出すために食塩不使用をおすすめしています。③ 無添加(化学調味料、保存料、甘味料、着色料 不使用)極みだしに使用している厳選素材の旨味に添加物は必要ありません。手作りした無添加の味噌には無添加のだしで。④ アレルゲンを含み素材不使用原材料だけではなく、だしの入っているティーパックも無漂白のこだわり⑤ 九州産と北海道産の厳選素材7種を使用鹿児島県産 まぐろ節、長崎県産 焼きあご、九州産 かつお節、九州産 鰯煮干し、九州産 むろあじ節、九州産 椎茸、北海道産 真昆布極みだしの名前に相応しいこだわりがお味噌汁の美味しさを引き立ててくれます。内容量は6g×30包の使いやすいティーパックタイプ。お味噌汁だけでなく、茶碗蒸しやおでん、うどん、鍋にもおすすめ。だしパックを破ってチャーハンやお好み焼きの調味料代わりにも使うことができます。自信をもっておすすめできるホシサンの「極みだし」店頭、オンラインストアで販売中です。

初蔵出し 三七味噌

2018年初蔵出しの三七味噌です。パッケージも新しくなって販売を開始します。味噌が無いままオープンしてようやくできあがってきました。大豆は富山県産のエンレイです。今後、福井県産に切り替わっていきますので、この大豆の味噌は最後になります。さて、味噌は夏の発酵期を過ぎて熟成が進みますが、三七味噌では塩分濃度を下げていることもあり、初夏の気温で昨年仕込んだ味噌の発酵が進んできました。色は薄く、麹の形も残っている状態ですが、この時期ならではの風味があります。米麹の味噌としては甘口ですっきりした後味なので、これからの暑い季節にもぴったりです。初蔵出し味噌に限り、麹の粒を滑らかにするため一度濾してからカップ詰めをしています。秋に向けては粒味噌として、大豆の産地も変わりますので熟成味噌も楽しみです。製法は大豆を潰す工程以外ハンドメイドです。大きな設備はなく、大豆を蒸す量にも上限があるので1日に60キロ仕込むだけで一苦労です。充填機や攪拌機も無いので、仕込み時は10キロずつに分けて手で混ぜ、樽詰め、出来上がってからのカップ詰めも全て手作業です。時間と労力はかかりますが、その分ひとつひとつに愛着が湧きます。今回の写真は一足先に味噌を使って頂いた方が撮影、編集したものを送っていただきました。こうして食卓に並ぶ姿を見るのはとても嬉しいです。

手作り味噌の食べ頃と保存方法

三七味噌は福井県にありますが、最近は随分暖かい日が続くようになってきました。味噌を手作りした皆さん、あと数ヶ月で醗酵期のピークを迎えます。夏の暑い時期を越えて美味しく仕上がりますので、昨年の秋冬に作った方も最近作った方も食べ頃の時期はそれほど変わりません。ただ、現時点でも醗酵具合はかなり差がありますので、作る時期によっても味は少し変わってきます。去年作った方は6月が終わるまでにもう少し作ってみて食べ比べしてみるのも面白いですよ。三七味噌は米味噌の中でも塩分控えめの甘口に近い味噌になりますので、8月下旬から9月上旬にかけてが食べ頃になります。保存食なので腐ることはありませんが、長く常温で置き過ぎると環境によっては過醗酵になって風味が落ちますので注意してください。食べ頃を迎えたら蓋を開けてフィルムを剥がします。もしカビが生えていてもスプーンなどでその部分だけ取り除けば美味しく食べられますので安心してください。使い始めたら冷蔵庫または冷凍庫で保存します。温度が低いほど醗酵を止めることができ、お好みのタイミングで味がキープできます。以前にも書きましたが、味噌には塩が入っていますので、お味噌汁の出汁は食塩無添加のものがオススメです。味噌の使用量ですが、三七味噌の配合の場合、お椀一杯150mlで12g、200mlで16g、250mlで20g使用すると塩分濃度0.9%のお味噌汁ができます。具材から出る水分で薄くなる場合もありますので、味見をしながら微調整してください。この0.9%という数字は血液の塩分濃度と同じ数値で、人間が最も美味しいと感じる塩分濃度なんです。写真左のようなデジタル塩分濃度計もありますので、具材を入れた後もきっちり拘りたい方は是非使用してみてください。

手作り味噌セット

オンラインストアで販売中の手作り味噌セット。実はワークショップの配合とは少し違い、塩分濃度が約12%の内容になっています。(ワークショップは11%)これは、大豆を煮るか蒸すかで含まれる水分量が変わってくるため、どちらで準備しても塩分濃度が下がり過ぎないようにするためです。仕上がり5kgのセット内容は以下の4点です。容器は付属していませんので5Lの容器を準備してください。① 大豆(乾燥大豆)1kg② 米麹1.5kg③ 塩600g④ レシピセットが届いたら米麹は冷蔵庫で保存して、仕込む前日に大豆をよく洗って水に浸します。大豆を水で洗うと泡立ちますが、これはサポニンという成分が含まれているからです。大豆サポニンには抗酸化作用がありますが渋味の原因にもなりますので、泡は気にせず大豆の汚れをしっかり落としましょう。大豆を一晩水に浸すと2倍に膨らみますので、水はたっぷり(大豆の3倍以上)入れてください。一晩水に浸した大豆はざるにあげて水を切ります。蒸す場合の蒸し時間は蒸気が上がってから約1時間半です。煮る場合は鍋または圧力鍋で。鍋の場合は火にかけて沸騰したらあくをとり、吹きこぼれないように差し水をしながら弱火で60~70分煮ます。煮汁はとっておいてください。圧力鍋の場合は加圧時間約10分で柔らかくなります。大豆を煮ている間に塩と麹を大きめのボウルやタライに入れてよく混ぜておきます。柔らかくなったら大豆を潰します。ミンサーやフードプロセッサー、餅つき機に味噌羽があれば使いましょう。機械を持っていない方はマッシャーかすり鉢で。それもない場合は袋に入れて手か麺棒を使って根気よく潰します。次に、潰した大豆、米麹、塩をよく混ぜ合わせます。大豆を蒸して柔らかくした場合はレシピ通り水を加えてよくこねます。煮て柔らかくした場合は煮方で水分量が変わりますので、まずは水を加えずによく混ぜてください。よく混ぜたときにハンバーグのタネより少し固いくらいが目安です。水分が足りない場合はとっておいた煮汁を入れて調整してください。ムラがないようによく混ぜたら味噌玉を作ります。大き目のおにぎりを作る感じで丸く握ってください。空気を抜くように強めに握るのがコツです。味噌玉ができたら容器に詰めます。詰めるときも空気が抜けるように(隙間が空かないように)強く押し潰しながら入れていきます。1つ目がしっかり入ったら、上から2つ目の味噌玉を入れてきっちり詰めていきます。この作業を繰り返して味噌玉を全部詰めます。ここからは表面のカビ防止の作業になります。味噌玉が全部入ったら表面をきれいに平らにしてください。表面がデコボコしていると後の作業で気泡が入りやすくなりますので、スプーンの裏側などを使って丁寧に作業しましょう。平らになったら容器のまわりについた味噌をきれいに拭き取ります。内側も味噌の表面のラインまで拭き取ってください。余分な味噌が残っているとカビの原因になります。拭き取りが終わってきれいになったら表面にサランラップなどの食品用フィルムを貼ります。味噌の表面を空気と遮断することでカビを防ぎます。気泡が入らないように全体にぴったり貼り付けてください。醗酵中はガスが発生するため、フィルムの上から重し(仕込み量5kgの場合は1kg程度)をするとより効果的です。そのあとは容器の内側、蓋の裏側にアルコール(焼酎やホワイトリカーなど)をして蓋を閉めたら仕込み完了です。仕込んだ日付を書いて食べ頃まで直射日光の当たらない場所(常温)で保管してください。気温が上昇すると醗酵が始まり、夏の暑い時期を過ぎると美味しい味噌のできあがりです。大豆の準備に少し手間がかかりますが、意外と簡単に作れてしまいます。味噌は年中仕込むことができますが、夏の発酵期は仕上がりのタイミングが難しいので6月いっぱいをオススメしています。冬に作れなかった方も今の時期にチャレンジしてみませんか?三七味噌の手作り味噌セットはこちらから。